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在来品種 

日本古来の方法で育てられたもので、種まき、栽培、収穫、翌年のための種とり(採種)までを農家自らの手で行う。これらは数十年、数百年という時を経て、それぞれの風土に根付き、日本各地で代々受け継がれてきたのだが、近年は栽培する農家が激減している。

やけに短い大根、紫色のししとう、黄色く細長い島人参……。どれもこれも、スーパーでよく見かける“きれいな野菜”には程遠いけれど、どこかなつかしく、愛らしいもの。理由は、画一化されたF1品種の野菜が市場にあふれ、人々が「見た目がきれいで、味にくせがないもの」を好むようになってしまったからだ。
 けれど、そんな時代の流れに反して、限りある種の命を紡いでいこうという試みが広がり始めている。たとえば、本誌でもお馴染みの大地を守る会の「大地宅配」は、2003年より収穫時期に合わせて1〜2品の在来品種の野菜を届けるセット「とくたろうさん」の販売をスタートした。きっかけは、岩手県山形村(現久慈市山形町)に暮らしていた「とくたろうじっちゃ」こと、木藤古徳太郎さん。数十年前はまだ貧しさの象徴だった赤ベコ(短角牛)や雑穀を、「未来に残す宝物は、目の前にある」と信じ、その大切さを息子さんたちへ語り継いでいたという。そんな徳太郎さんの思いに触れ、「大地を守る会」は先人からの贈り物である種を後世へつなげていきたいと、その名を「とくたろうさん」に決めたのだとか。現在では約3000人の会員に、個性豊かな野菜が毎月送られている。 

参考:F1品種
   在来品種辞典


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